☆過去ログ☆


日記にチョコチョコと書いたものを載っけてみました。
どうしてもSEEDに走りがちなのでほったらかしでごめんなさい。
でもまだ愛はあるんですよ。
書く時間が無いだけです(オイ)

封神演義は楊太と玉乙←楊がメインでしょうか。
アンジェリークは金アン女王中心です。
たまに他ジャンルも混じるかも。

気が向けば増えるかもしれません。


☆ちなみに新しい方が上で、ジャンル分けはしてません。(分けろよ)






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[2007/12/10] -リモージュ+アリオス(アンジェ)-

「ここ、良いかしら?」
カフェテラスの席で人待ちをしていたアリオスに1人の金髪の少女が話しかける。
断ろうかと思ったが、彼が答える前にその少女は前に腰を下ろした。
「…何だ?」
「こんにちは、アリオス。―――貴方の記憶が戻ったと聞いたから。」
会いたくなって会いに来たの、と。
表には出ないが驚きで声を失くしている彼に彼女は微笑む。
「私のことは覚えていないかしら? 私は貴方の大切な人と同じ名前よ。」
「……あぁ、あの時の女王陛下か。」
「思い出してくれたみたいね。」

―――アンジェリーク、その名の意味は天使。
そして 2つの宇宙の2人の女王の名。

「…ところでアンタはここにいて良いのか?」
ウエイトレスに紅茶まで頼んで、彼女はすっかり長居する気のようす。
約束がある彼にしてみれば勘弁して欲しい事態だ。
「少しくらいなら平気よ。それに 私はここにいるんだから。」


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[2005/3/15] -アリオス×コレット(アンジェ)-

「――あら」
中庭の木陰に彼の姿を見つけて、彼女は小さく笑いながらそこに足を向ける。


「アリオスったら また寝てるの?」

彼は木に背を預けて腕を組み、俯いた姿勢のまま座り込んでいた。
珍しく彼女が目の前まで来ても全く気付かないようで。

しゃがみ込んでそっと彼の前髪に触れる。
そのままかきあげると穏やかな寝顔がそこにはあって。
それにふと 笑みが零れた。

「良かった…」

前みたいに魘されてたらどうしよう、なんて。
思って しまったから…


「――…」
しばし考えて、辺りに人がいないことを確認して。

「…良い夢を」
軽く彼の額に口付ける。
それですぐに離れるつもりだったのだけれど。
「…え?」
大きな手がいつの間にか頭の後ろに回されていて、至近距離のまま彼の瞳がゆっくりと開かれた。
「――こういうことは起きてるときにしろよ」
「っアリオス!? 貴方起きて…っ!!」
顔を真っ赤にしてうろたえる彼女に 口の端だけ上げて意地悪げに笑う。
「せっかくお前が会いに来てくれたのに寝てるなんて勿体無いだろ?」
「〜〜〜っ!?」

そしてもう一度
今度のキスは彼の方から――

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[2004/10/17] -リュミエール×リモージュ(?)(アンジェ)-

「海の…音がするわ…」
その声に、ハープを奏でていた手を思わず止めてしまう。
驚いて顔を上げるといつの間にか、目の前に女王陛下がしゃがみ込んでいた。
「陛下?」
湧いた疑問は何故ここに ではなく、海の音という彼女の言葉に対して。
そんなことを言われたのは初めてだったから。
「リュミエールの音はいつも静かな海ね。目を閉じるとね、目の前に果てない海が広がるの。」
疑問が表情に出ていたのだろうか。
彼女は笑ってそれに答える。
「いつも何を考えて弾いてるの?」
「…故郷を。思い出しています。」
生まれ育った故郷は 海に囲まれた青い星だった。
それを、この方は感じ取ったのだろうか。
リュミエールの答えが満足するものだったのか、彼女は嬉しそうに微笑んだ。
「きっと良い所なのね。そんな音が出せるのなら。」
「―――はい。とても。」

いつか貴女にも見せられたら。
それは、その時生まれた小さな希望。


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[2004/9/15] -ロイ×リザ(鋼)-

キスまでもう少し。
そんな所で 彼女の手によって唇は押し返されてしまった。
「大佐、ダメです」
はっきりと拒絶の意を告げられて、仕方なく身を離す。
「どうしても?」
少し不満げに 拗ねるように言っても彼女は頑として態度を崩さない。
「今は仕事中です。大佐が規律を乱してどうするんですか」
職務に忠実で真面目な彼女らしい答え。
惚れた弱み、ここは諦めることとしようか。
フフッと笑みを漏らして、彼女の髪にそっと触れて。
「今は、これで我慢しておこう」
額に軽く唇を落として 名残惜しげに彼女から手を離した。

「大佐っ!」
顔を真っ赤にした彼女が遅れて叫ぶけれど。
それも可愛いだけだったから、笑って受け流した。


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[2004/3/6] -エルンスト×レイチェル(アンジェ)-

さっきからこちらを見向きもしない。
彼にとっては研究が1番なのは分かる。
そんなトコも好きなんだから仕方ないけど。
でもさ。
「ワタシが来てるのさえ気づいてないのはどうなの。」
聞こえよがしにちょっと大きめの声で言っても彼は画面に魅入ったまま。
きっと周りの音なんて入ってない。
「〜〜〜エルンスト!!」
むかついたから無理矢理顔を向けさせた。
それで首の筋痛めたってそんなこと知らない。
「痛…っ ってレイチェル!?」
やっぱり今気づいたって顔してる。
「仕事が好きなのは分かるけどサ。日の曜日くらい忘れなよ。」
少し呆れたように言ってやる。
今日も空は底がないほど晴れてるのに。こんな所に篭ってて。
「…それを言いにここまで来たんですか?」
「そんなワケ無いじゃない。」
「は?」
「恋人とのデート、忘れたの?」
どうせこんなことだろうと思って迎えに来たら案の定。
その後の反応も予想通りで思わず笑った。

なんだって分かってるんだからね。
だてに好きでいるんじゃないんだよ?


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[2004/2/12] -ジュリアス×リモージュ(?)(アンジェ)-

金の髪が風に揺れる。
私は確か公園にいるはずだが。
それなのに、何故。
「…陛、下…?」
ベンチに座って アイスを食べている普通の少女にしか見えなくても。間違いなく。
けれど言われた方は無邪気に笑みを返して。
「人違いですよ ジュリアス様v」
「そうか。それはすまな… そんなわけなかろう!!」
「きゃーv」
思わず怒鳴ってしまって、けれど彼女は怯えた様子も見せなくて。
こういう所が候補時代と違う。
「ハッ も、申し訳ありませんでした。」
ではなく、彼女はもう候補ではないのだった。
一瞬でも忘れた自分を恥じた。
「たまには息抜きも必要よv」
「陛下…」
これ以上は怒る気にもなれず 呆れるだけに留めておいた。
「ふふv でも嬉しいわ。」
「?」
「貴方が無意識でもあの頃と同じ態度をとってくれて。」
だって今の私は女王ではなくて普通の女の子だもの。
そう言って、変わらない笑顔で微笑んだ。


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[2004/2/1] -玉鼎×太乙←楊ゼン(封神)-

「玉鼎…!?」
驚いたようなその声に、しまったと思った。
まさかここにこの人が来るとは思っていなかったから。
「あ、えーと…」
しどろもどろで何かを伝えようと慌てていると、相手は一瞬きょとんとして。
それで気づいたようで。フフッと笑われた。
「楊ゼン君か。びっくりしたよ。」

―――あまりにそっくりだったから。

それで覚えたのは痛み。
失った人の大切さは、2人とも同じ。
「似てませんよ。僕は敵いません…」

だって貴方は 決して僕を選ばないから。


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[2004/1/29] -玉鼎×太乙+楊ゼン(封神)-

「―――今さら隠れるほどのことでもないだろう。」
「いえ、別に隠れていたわけでは…」
できれば見つかりたくはなかったけれど。
空気の流れの変化に師匠が気づかないはずもなく。
去る前に呼び止められてしまった。

「帰ってきたなら挨拶くらいはしなさい」
言えたら苦労はしません。
と言ってもこういう所無頓着な師匠は分かってくれないだろうけれど。
「…いくら小さい頃から見慣れていても キスシーンを邪魔するほど神経太くはないです。」

それに。
師匠の隣で肩を震わせている彼の人。
この方の為にもここは気づかないフリをして欲しかった。

もうそろそろかなぁ…と楊ゼンが心で呟いたとほぼ同時。

「玉鼎―――っ!」
力の限りに叫んで睨みつけて。
まるで毛を逆立てたネコのように 噛み付かん勢いだ。
酸素が足りなくて赤くなっているわけではない顔で。
「楊ゼン君だろうと 人前ではするなって言ったじゃないか――っ!!」
耳鳴りがするほどの怒声が洞内に響き渡った。


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[2004/1/19] -前女王←クラヴィス+リモージュ(アンジェ)-

「何を見ているの?」
クスクス笑いながら尋ねる言葉にはっとする。
「貴方はいつも私を見ているようで見ていないわね」
僅かな感情の揺れに気づくのは彼女と、20年近くの付き合いになるあの者くらいだろうか。
玉座の前に立って、明るい笑みを振りまく女性は、候補時代と変わらぬ輝きでこちらを見ている。
ただ違うのは、その見透かされそうな強い瞳。
女王として相応しい証。
「私を通して誰かを見ているのかしら?」
「陛下」
静かに声を返せば、苦笑いが返ってきただけだった。
機嫌が悪いことを空気で伝えても彼女には通じないらしい。
「…そんなに、思い出すほど似ている?」
からかっているような、そんな口調で。
平然と言ってくれる。

「―――昔の話です。それほど私も若くは、ない」
感情のこもらない声音。けれど冷たくはなく。
…感傷に浸る時は過ぎ。
甘く苦い、などという感覚もとうの昔に薄れた。

「残るのは思い出。それとも…未練、かしら?」
「陛下」
再度忠告する。
「だって 貴方が私を見てくれないから。妬いてしまったの」
笑って言われてしまったものだから。

本気か冗談か、迷ってしまった。


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[2004/1/18] -楊ゼン×太公望(封神)-

夢を見た


『師叔』

呼びかける甘い声に振り向く。
手を差し伸べて笑いかける彼は 変わらず誰よりも美しく。

青い髪を風に靡かせて。
吸い込まれそうな紫の瞳で。

『帰りましょう?』

そう、言ってくれた。

自ら逃げていた。
彼から離れようとしていた。

でも、ずっと待っていた。
その言葉を待っていた。

自分では戻れないから。
その言葉が欲しかった、必要だった。
彼の傍へ帰るには。

その手を取ろうとして手を伸ばして…


――目が、覚めてしまった。

生温い何かが目尻から流れ落ちる。
止まらないそれを不快だと思うも拭おうとは思えず。
ただただ 目の前の高い空を眺めた。

それは なんて優しすぎて
残酷な夢


心の奥の、無自覚の望み


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[2004/1/13] -玉鼎×太乙+楊ゼン(幼児ver.)(封神)-

「楊ゼンくんv」
挨拶代わりにぎゅーっと抱きしめられて。
そのまま抱き上げられると視線が合う。
「また大きくなったね。」
そう言ってにっこり微笑んでくれた時の太乙さまが1番好きだった。

「…私には挨拶なしか?」
奥からどことなく不機嫌そうな声。
太乙さまは僕を抱いたままでそちらを振り向く。
「あ、玉鼎。勝手に入ってるよ〜」
「……」
その表情には半分は呆れも入っているような。

でも、こんな態度を取る師匠を、僕はあまり見たことがない。
太乙さまにだけ、なんだと思う。
「特別」だから。
師匠に太乙さまのことを聞いたらそう答えてくれた。

「お前は毎日飽きもせず、何をしに来ているのか。」
「そんなの決まってるじゃないか。」
そう言って僕をもっとぎゅっと抱きしめて、ついでに頬にキスされた。
「楊ゼンくんが可愛いからv」
きょとんとしている僕の視線の先で。
なんだか機嫌が急降下している師匠に気づいた。

「やだなぁ。この子相手にヤキモチやかないでよねー」
急にけらけら笑い出してしまった太乙さまにビックリする。
「私は放っておけないんだよ。君がちゃんとお父さんしてるのか、もね。」
今なら分かる。
それは会いたかった、という隠れたメッセージ。

「師匠は優しいですよ?」
何も知らなかった僕は 無邪気に返して。
「それは良かった。」
そしてまた、あの笑顔で僕を見てくれた。


ずっと、好きでした。
僕は、あの笑顔を守りたかったんです。


けれど。
永遠に失ってしまった 幸せの時。
あの笑顔も笑い声も。師匠とともに消えてしまった。
思い出が多過ぎるこの場所に、あの人はもう来ないから。


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[2004/1/11] -太公望←妲己(?)(封神)-

「妲己、賭けをせぬか?」
「良いわよんv 何を賭けるのん?」
クスクス笑いながら、彼の前髪を優しく梳く。
「あやつがわしを見つけられるかどうかだ」

「わらわは見つける方を選ぶわよん?」
「ああ。わしはその逆を選ぶ」
「それで 賭けてどうするのん?」

「…見つかったらわしはあやつの所に行く。見つからなかったら…妲己、おぬしとと共に」
ピタリと妲己は手を止める。
「だったら逆を選ぶべきだったかしらん?」
「本心ではないのによく言う」
「太公望ちゃんは女心が分からないのねん」
目を閉じていた太公望には その時の妲己の表情が見えなかった。
泣きそうなほど、切なげに彼を見下ろしていたのに。


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[2004/1/6] -太公望+妲己(封神)-

「…本当に良いのん?」
「―――かまわぬよ。」
言ってコロンと横になる。
すると包み込むように光が彼に纏わりついた。
しばらくしてそれは「彼女」の形を取り、彼に膝枕をするような格好になる。
「みんな探しているのにん?」
透ける身体は優しい光に包まれている。
彼はそっと目を閉じた。
「わしは消えた存在だ。必要なかろう?」
「でも「太公望」としての貴方は必要されてるわん。」
優しく髪を撫でられ、彼は擽ったそうにその手を握る。
「わしは太公望ではない。」
「たとえそうでも「彼」には同じ…」
「妲己!」
急に声を荒らげ、余裕すらないその声。
けれど遮り睨まれても 光は微笑むだけ。
「見つかったらどうするつもりなのん?」
「見つかったりはせぬよ。」
「それはどうかしらんv」
何かを含んだ言葉に眉を顰める。
「妲己…?」
「愛をなめちゃダメよんvv」
そして微笑った。


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[2004/1/4] -玉鼎×太乙←楊ゼン(封神)-

「太乙さま。こんな所で寝ていると風邪引きますよ?」
日当たりの良い木陰で寝転んでいるうちに眠ってしまったのだろう。
楊ゼンは軽く肩を揺すって起こそうとする。

「―――玉鼎…」

それは小さな小さな寝言。
けれど彼には聞こえてしまった。
揺すっていた手がピタリと止まる。
「…まだ、僕は敵いませんか?」
切なげに表情を歪めて言うけれど、瞳を閉じたままの相手には見えない。

「僕はまだ、小さな息子のままなのでしょうか…?」

声は届かず


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