「どんな感じじゃ?」 興味津々で尋ねる老師に浩大も面白がって話に乗っかる。 「いやぁもう見ててじれったいってゆーかさぁ」 「じゃろう?」 分かってくれるかと、老師が言うのに浩大も賛同して頷いた。 「さっさとくっついちゃえば良いのにサ。」 「そうじゃそうじゃ。さっさと子でも作ってしまえば良いんじゃ。」 2人の手には醤油たっぷりのお煎餅。 ぼろぼろぼろぼろ、床にその屑が落ちていく。 「張のじーちゃんって、孫を待つおじいちゃんみたいだネ。」 バリンと小気味のいい音。 「似たようなもんじゃな。わしが生きとるうちに世継ぎの顔が見たいんじゃ。」 バリバリ、ぼろぼろ 「だいじょーぶ。じいちゃんまだまだ長生きするヨ。」 ぽんぽんと浩大は老師の小さな肩を叩く。 「ああ早く、陛下の御子を見てみたいのう。」 その様を想像したのか、老師の周りに花が飛んだ。 バリバリバリバリ、 せっかく綺麗にした床が、お煎餅だらけ。 2人分だと量も倍だ。 「陛下もさー さっさと手を出せばいーのに。」 「できてしまえば誰も文句も言えないのにのう。」 「あーもう 煩いッ てゆーか、2人してこぼさないで!!」 掃除の邪魔をするなと、夕鈴の怒声が立ち入り禁止区域の一角で木霊した。 --------------------------------------------------------------------- この組み合わせもわりと好きです。場面が明るくなるから。