キス




1度目は不意打ち

 2度目は同意して……

   そして何度もキスをした―――…



外は雨が降っていた。

「どうしてこんなコトしたの?」
ベッドに横になったまま隣に座る彼に尋ねる。
「じゃあお前はどうして拒まなかったんだ?」
こちらを向くこともせずに問い返して彼は立ち上がった。

「…どうしてだろうね……」
つぶやいて彼の背中を見つめる。


カーテンの向こうは雨。
暗かった部屋が外の薄暗い光を迎え入れた。

「俺もお前と同じ答えだよ。」
言って振り向いた時の表情は陰があるけれど優しい笑み。

雨の音が部屋の中を支配する。
他に何も聞こえなかった。

戻って来た彼の唇に自分の口を塞がれて静かに目を閉じる。


甘いキス

 優しいキス

  気が遠くなるくらい心地良いキス


冷たくなっている彼の背中に腕をまわす。
ひんやりしたカラダを温めるように抱きつくと彼も腰を引き寄せた。

「また温まる?」

舌の感触だけを残して彼の唇が離れる。

首筋から胸元へ
彼の唇が線をなぞるように肌を滑る。

優しく、壊れそうな物を扱うように触れる指。


外は雨。
でも今はもうその音すら聞こえない。


1度目のキス。
あんなキスは初めてだった。


でもそれがとても心地良かったから。
私はきっとここにいるんだろう。
彼を拒まなかったのもたぶんそのせい。


きっと彼からもう離れられないね 私……




<コメント>
「キス」だったはずなのに…
そのつもりで書き始めたはずだったのに……
なんでヤってんのよっ!!(汗)
いや、一応途中で切ったけどっ!
妄想娘の頭は今おかしいほど壊れてますな。
しかし…ヤバイだろこれは。いくら何でもさ。

↑当時のコメント。
あまりの懐かしさに泣きます。書いたのは高校の時だったかな?
何でこんなの残してたんだろう…
短いですね〜… 長くしても仕方ないけど。



←戻るにおうち帰るに